開催日:令和6年10月5日(土)
会場:おきなわクリニカルシミュレーションセンター
今回、琉球大学病院の新崎義人先生、ちゅうざん病院の藤本悠太先生、沖縄リハビリテーション福祉学院の末吉勇樹先生をお招きし、急性期、回復期、在宅領域の視点から循環器疾患に対する理学療法について講習会を行った。
現在本邦の心不全患者は約120万人と推定され、2030年には約130万人に達すると言われており、またその多くが高齢とされている。循環器疾患における理学療法とは、一般的に心臓リハビリテーションと称されているが、多くの施設では必要な機器の整備が不十分なことがあるため、今回の各領域からの三人の諸先生の講習は循環器疾患関わる参加者にとって有意義な講習であった。本講習会における講義では、基本的なバイタルサインの解釈や心電図の診方、聴診による心音の確認、フィジカルアセスメントなどの解釈や臨床応用を踏まえ、循環器疾患への適切なリハビリテーション治療および評価の重要性と心臓リハビリテーションにおける運動の効果、患者・家族への指導・教育、再発および重症化予防など、在宅復帰後に必要な包括的な関わりの重要性を大変わかりやすくご教授して頂いた。臨床場面における中止基準や運動に対するリスク管理の難しさなど、実際の現場からの質疑応答も多く、参加者と諸先生方と有意義なディスカッションができたと感じた。反省点は、県内外ともに参加者が若干少ないと感じたため、広報の方法などを今後も継続して工夫していく必要があると感じた。